東京大学医科学研究所附属病院

遺伝性大腸がん(家族性大腸がん)外来

責任者 古川洋一(併任)責任者 古川洋一(併任)

“がん”は遺伝子の病気です。大部分のがんは、年齢を重ねるにつれて遺伝子(DNA)に傷がつくという後天的な遺伝子の変化によるもので、親から子に遺伝することはありません。
 しかし大腸がんの約5%は、遺伝性のがん(遺伝性腫瘍)です。これらの患者さんでは、異常がある遺伝子を親から受け継いだために、さまざまな臓器にがんができ易くなっています。また、大腸がんの少なくとも4分の1は複数の遺伝的要因が影響していると言われています。
 遺伝性大腸がん(家族性大腸がん)外来では、すでに遺伝性大腸がんと診断されている患者さんの他に、遺伝性大腸がんやがん体質が疑われる方々を診療の対象としています。ご親戚にたくさんの“がん”患者さんがいて、またはご両親やご兄弟に若くして“がん”に罹った人がいて、自分は家系的に“がん”になり易いのではとか、あるいはいくつもの“がん”が見つかって、自分はがん体質なのではとか御心配になっている方々にも対応致します。
 専門の医師が適切な情報を提供するとともに、必要に応じて血液検査やCT、内視鏡検査などを実施します。また遺伝カウンセリング外来と連携して心理的なサポートや、必要に応じた遺伝子検査を提供致します。遺伝性大腸がんと診断された人や疑いの強い方々に対しては、若いうちから定期検診を開始して、がんの早期発見・早期治療に努めます。

予約方法

遺伝性大腸がん外来は基本的に予約制です。予め下記の番号へお電話をいただき、予約をお取り下さい。

電話番号:03-5449-5524
予約受付:月曜、火曜、および水曜、午後2:00~午後5:00(休診日を除く)

診察日

診察日:木曜 午後1:00~午後5:00(完全予約制)

通常の外来受診と同じく、当研究所附属病院外来窓口においで下さい。窓口で遺伝性大腸がん外来の予約をお持ちである旨をお伝え下さい。

費用について

以前に大腸ポリープなど大腸の病気が見つかっている場合や、現在大腸腫瘍が疑われる症状がある場合、健康保険がご利用になれます。大腸腫瘍の症状が全くなくて、ご家系の情報から遺伝性大腸がんをご心配されている場合は、まず初診で遺伝カウンセリングを受けていただきます。カウンセリングは自費診療となります。また遺伝子検査など一部の検査は別途費用をいただくことがあります。
初診カウンセリング料は8,800円です。詳しくは遺伝カウンセリング外来ホームページをご覧下さい。

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