麻酔科
診療科長 坊垣 昌彦
手術を受ける患者さんに対して、安全な周術期管理を提供することが麻酔科医の最も重要な役割です。手術前に患者さんの全身状態を把握し、十分なリスク評価のもとで適切な手術麻酔管理を行うことを常に心がけています。手術後の痛みに対しても患者管理鎮痛法(患者さん自身のコントロールによる鎮痛薬投与方法)を積極的に用いて、快適な周術期管理を目指しています。
主な診療内容
当院は2020年よりロボット支援手術を導入しております。最新鋭の生体情報モニターも各種とりそろえており、外科系医師、看護師、臨床工学技士と十分な連携のもと、チームとして安全な周術期管理に取り組んでいます。全身麻酔が中心ですが、症例によっては区域麻酔を併用しています。また、区域麻酔で実施する場合も必要に応じて鎮静を行っています。>
外科
・大腸癌に対するロボット支援手術を数多く実施しています。
・胃癌に対する腹腔鏡手術やヘルニア、虫垂炎、胆石症などの良性疾患に対する腹腔鏡手術も積極的に実施しています。
腹腔鏡手術が中心ですが、開腹手術が行われることもあります。
泌尿器科
・前立腺癌に対するロボット支援手術
・腎癌、尿管癌に対するロボット支援あるいは腹腔鏡下手術
・膀胱癌に対する開腹膀胱全摘術M
などを主に実施しています。
・尿路結石(腎・尿管・膀胱)や前立腺肥大、膀胱腫瘍に対する経尿道的内視鏡手術も多数実施しています。
・前立腺生検については鎮静下(全身麻酔)で実施しています。
消化器内科
・上部消化管(食道・胃・十二指腸)内視鏡手術に対しては麻酔科管理の鎮静下(全身麻酔)で実施しています
脳腫瘍外科
・開頭腫瘍摘出術
血液・腫瘍内科
・(主に骨髄バンクドナーからの)骨髄採取術
医科研病院の特徴として、HIVなどの感染症や血液疾患、自己免疫疾患を合併する患者さんの手術も数多く実施しています。
また、手術麻酔以外でも、必要に応じて鎮静、呼吸管理などを担当しています。
周術期外来について
当院で手術を受ける患者さんには手術前日までに周術期外来で麻酔科医の診察を受けて頂いています。病院1階の通常の外来診察室とは別に、3階の手術室エリアで実施しています。受診当日の手術の進行状況次第で予約時間通りに診察できない場合もありますので予めご了承ください。
周術期外来では、各患者さんの問診・診察を行い、全身状態を把握した上で、手術内容に合わせて適切な麻酔方法を説明させて頂きます。ご質問やご心配に対しては丁寧に対応させて頂きますので、遠慮なくご相談ください。医学的に妥当な範囲内でなるべくご希望に沿った医療を提供できるように心がけています。周術期外来では手術室看護師も同席し、当日の手術の流れや手術看護についてもお話させて頂いています。
周術期外来受診後は、小手術であれば全身麻酔手術であっても手術当日の入院で対応可能です。前日までに入院して手術を行う場合は、周術期外来ではなく入院後に病棟で麻酔科診察を行う場合もあります。
その他
当院麻酔科は東京大学医学部附属病院麻酔科と連携して診療にあたっております。
現在、ペインクリニック診療は行っておりません。
スタッフ
坊垣 昌彦
教授・診療科長
瀬戸 富美子
助教
鎮西 美栄子
招聘医師・客員教授
専門領域
ペインクリニック、緩和医療学、精神腫瘍学
資格等
医学博士(東京大学)、麻酔科標榜医、日本専門医機構認定麻酔科専門医、日本麻酔科学会認定指導医